Crabapple

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アメリカの小学校

小学校2年生のクラスを半日担当しました。

終わってまず最初に感じたのが 「厳重に管理されている」ということです。
「管理」という言葉は適切じゃないのかな?
「守られている」という言葉のほうがいいのかもしれません。

子供たちが大人の目を離れることが1分とありませんでした。

ちょっと長いですが 小学校での半日です。





教室はじゅうたんがひかれてあり 生徒は20人いました。
前には黒板があり だいたい横に7人ずつぐらいが並び 縦3列の机の配置でした。
うしろは 床にすわって何かできるような広々としたスペースがあり 4人ぐらいがかけられるテーブルが2つと 子供用のイスが置いていました。

数学の時間が早く終わったので 子供たちは11:50まで 本棚にあるいろいろな本から好きな本を選んで 席に戻って それぞれ読書をしました。

11:50からはランチの時間です。
教室には 担任の先生のほかに「monitor (モニター)」と呼ばれる「監督」のような大人がひとりいて 常に2人体制のようです。
監督のシーモア先生の指示をあおぎながら 子供たちを教室から出して 1Fのカフェテリアへ連れて行きました。
どうもランチを家から持参してきている子と 購買のようなところで順番に購入している子がいました。

カフェテリアへ連れて行くと そこには 子供たちの様子をみる別の先生がいたので 私は教員控え室でお昼を食べました。

12:25にランチが終了なので カフェテリアへ子供たちを迎えにいきました。
早く食べ終わった子も きちんと席に座って ランチの時間終了まで 待つようです。

中学校・高校では チャイムがわりのブザーが鳴るのですが この小学校では それが一切なしでした。そして ランチの時間も クラスによって ずらしているらしく 私が子供たちをつれて 2階の教室まで戻ってくると 向かいの教室の子供たちが 先生に連れられて ランチのために1階に降りていきました。

12:25から12:50までは「遊びの時間」です。
「教室での遊びの時間」と「屋外での遊びの時間」があるようで この日は お天気が悪かったために 教室でした。
生徒は この時間の間 教室から一歩も外に出ることなく 過ごすのです。
そして 教室にはいろいろなおもちゃが用意されており 子供たちは 自由に 「お絵かき」をしたり「ゲーム」をしたり 男の子は木でできた線路をつなげて「電車ごっこ」をしていました。
教員はその監督です。

終わりの3分前に「もうすぐ授業が始まるから 片付けましょう」と声をかけると みんな 素早く片付けて席に戻りました。

12:50から1:30までは保健の授業でした。
これは担任の先生が教えるのではなくて 保健の先生がきて 授業を行ってくれました。
授業内容は「知らない人には 絶対についていかないし まず近寄らないこと」でした。
デパートで迷子になった場合 どうするか など具体的な例を出して ロール・プレイをさせて 徹底的に「危険な大人がいる」ということを教えていました。

そして休憩なく1:30から2:30までの60分間が社会の授業でした。
実は監督のシーモア先生が かわりに授業をしてくれるのかな と思ったのですが 「監督の先生」と「担任の先生」は きちんと仕事内容がわけられているようで (おそらく「監督の先生」に「教員資格」はないようです。) 私が授業を行いました。
教科書にそって アメリカ史の一番重要な最初の部分を教えたのです。

まずアメリカには ネイティブ・アメリカンが住んでいたこと。
探検家が次々とやってきて その中にコロンバスがいたこと。
最初の植民地はスペインがフロリダに作ったこと。

本当は 「プリマスに清教徒がやってきた」
→「植民地が増えるにしたがって独立を望むようになった」
→「独立戦争の発生」 
→「アメリカの建国」
まで教えることになっていたのですが 「かなり量が多いので 半分で終わってもらっても構いません」とプランに書かれていたので 半分までにしました。

それにしても60分授業って 中高生でも疲れそうなのに・・・。

一応 プランのアドバイスにしたがって 教科書を読んだり 子供たちにいろいろな質問を投げかけるのは 子供たちをじゅうたんに座らせて行い 簡単なアクティビティーのプリントをさせるのは 机に戻ってさせました。

そして休憩なしに 2:30から2:50までの20分間が英語の授業でした。
「名詞」とは何か という授業で OHPを利用して行いました。
初級の英語の授業のようで楽しかったです。

「監督」のシーモア先生は 本当に監督でした。
ほとんど座って授業を見ているのですが アクティビティーをきちんとしていない子がいると その子のそばにいって 注意したり 生徒がきちんと教科書のページを開いているか確認したり。

2:50からは シーモア先生が指示を出して 帰りの支度を子供たちにさせました。
3:05が終了時間で 「6番のスクールバスが到着しました」と スクールバスが到着するごとに アナウンスが入り そのバスに乗る子供だけが教室を出て行きます。

中高の休み時間が3分ほどで 「教室移動」で終わってしまうのに びっくりしたのですが 小学校に休み時間がないことは 本当に大きな驚きでした。
日本だと 多分小学校は 45分授業で 10分の休み時間がはいって その間は 生徒は教師の目を離れるし 昼休みも グランドで遊ぶ子もいれば 教室で遊ぶ子もいて これも教師の目を離れると思います。
このアメリカの学校では 教師の監督のもとで「遊びの時間25分」があるだけで それ以外に休み時間は一切ありませんでした。
なので もちろん 授業中に 「トイレに行ってもいいですか」「お水を飲みにいってもいいですか」と許可をとって 生徒は教室から出て行くのですが。

どうもアメリカには 「休み時間」という概念がないような気がします。
いったん学校に入って 授業が始まると 終わるまでが授業のような。

2年生の集中力が持つことにも 本当に驚きでした。
きっと担任の先生の指導でしょうが 子供たちは 本当によくしつけられていて 「○○しましょう」と ひとこと声をかけると さっと動くのです。
(もちろん多少 ゆっくりの子もいるし プリントをさせると 10分で終わる子もいれば 20分かかってもできない子もいますが。)
そして 授業中の私語は全くなし。びっくりでした。
質問があるときも 口々に言うことはなく きちんと手を挙げて あてられてから言います。

終わってから シーモア先生と少し話をしたのですが 常に教室の中は2人体制で 午前中はさらに別の先生も加わり3人体制らしいです。

よく新聞で 「アメリカの教育システムはうまくいっていない」「落ちこぼれを排出している」という記事を目にします。
この小学校の様子なら「学級崩壊」なんて 起こりようがないし どうしてなんだろう と疑問。
夫に聞いてみると 私が行った小学校は「中上流階級が住んでいる学区に位置しているから だ」と。もちろん そういうところだと 親の意識も高いし 学校もうまくいっている と。
確かに アメリカでは 住んでいる地域や学区によって かなり層の違いがあります。
犯罪が多発している地域は やはり貧しい人の多い地域であったり・・・。

新聞紙上でよく言われているのは 「休暇が長い」「学校の1日が短い」ということ。
確かに この小学校も 1時間目の開始が9:15で 終了が3:05。
日本に比べると 短いのかもしれません。
でも複数の目が常に20人に注がれているのは 本当に素晴らしいと思いました。
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by crabapple_BB | 2007-12-17 08:31 | 仕事 | Comments(3)
Commented by masako_texas at 2007-12-17 09:34
Crabappleさんへ
おはようございます。
まさにほぼ同じクラスを我が家の子供達も体験しました。
小学校は、PreKから5thまたは6thまでですが、はじめの2年くらいは、授業ではなくまるでお遊びのような時間を過ごしますがその後まさに書かれていたとおりの時間を過ごします。
それから いくつかの学校区の学校に折り紙を教えに行くボランティアに出かけたのですが、今書かれていたような学校はとても親子とも熱心な学校区だということです。親に関心が無い地域では学校に割かれるお金が少ないです。そのため質の良い先生を確保することが難しいです。そして同じ学年でも子供もその態度と出来ることに差が表れてきます。
又、高学年だとちょっと隣にいるだけでもおっかない子供もいました。
中上流地域だと小学校からその地域ごとに自衛意識も高く私たち日本人もちょっと入り込むのに苦労しました。逆に彼らからしたらへんな外人が来たから、ちょっとどんな風か見ていた部分も有ったのかなと思う節が有りましたよ。
でもどんな学校も先生のことを子供達がとても尊敬していたことが印象的でした。
Commented by masako_texas at 2007-12-17 09:39
Crabappleさん 
文字制限があったので続きです。
アメリカ史、多分3年後、その又3年後にCrabappleさんが教えた子供達は教わります。そうやって少しづつ身に着けていくカリキュラムになっているようですよ。
遊びの時間と勉強の時間が分かれているので とてもメリハリが学校にあります。お菓子の時間などもありますし、何故か子供は自分の身に怒っていることが当たり前の事とおもうようで休み時間がない事を大変だといったことはありませんでした。日本の小学校で帰国時に娘の受けたカルチャーショックのほうが大きかったようです。
子供の監視については、学校によって差がありますが図書と給食時には、親がボランティアで参加しました。又実験などになると前もって親に来てもらいたいとボランティアをつのる紙が来ました。はじめはためらっていたのですが 近所のお母さんと一緒に出かけました。
地域の一員になった気がしてとてもその地域と子供達に愛着がありましたし、近所のお母さんも何かあると子供を見かけたよと声か消してくれたりとても暖かい気がしました。日本の方が 入りにくく苦労していましたよ。今は、子供それぞれよくなりました。
Commented by BB at 2007-12-18 23:55 x
む-さん とっても興味深いお話 どうもありがとうございます。
NY州は小学校は4th までで 中学校が5th から8th 高校が9thから12thと4学年ずつ分かれています。 
娘さんの受けた逆カルチャーショック 想像がつきます。
全然違いますものね。特に子供の身になったらショックは大きかっただろうなぁ と。
親が学校に参加できるのっていいですよね。